

PET-CT
写真提供:東芝メディカルシステムズ株式会社
実は、PETもアイソトープ検査の一種です。Positron Emission Tomography(陽電子放出断層撮影)の頭文字です。通常のアイソトープ検査とはTomography(断層撮影)というところが違っています。
検査機械は骨シンチグラフィのような単純なガンマカメラではなく、コンピューター処理し、断層写真を撮るようになります。
アイソトープの集積部の位置把握が格段に向上します。しかし、その空間分解能(カメラで言えば解像度でしょうか)は、まだCT、MRIには及びません。
現在広く使用されているアイソトープは18F-FDG(18F-フルオロ・デオキシ・グルコース)というもので、このため、FDG-PETと書いてあったりします。グルコース(ブドウ糖)にアイソトープでラベルしたものを使います。
がん組織の多くはブドウ糖代謝が活発なため、FDGはがん組織に集まります。そこから発生するガンマ線を捉えるわけです。
最近は空間分解能を補う目的で、X線CT(通常のCTです)とほぼ同時に画像を撮ることの出来るPET-CTが広まりつつあります。
弱点は他のアイソトープ検査と全く同じで、グルコースが「がん細胞だけに集まるわけではない」ことによります。がん以外のグルコース代謝の活発な組織、炎症部位とか正常では脳とかにもFDGは高濃度に集積します。
サンプルの写真を見ればわかりますが、頭部に強い集積が見られます。これは脳組織にFDGが高濃度に集まった結果です。当然、脳転移の検査には、FDG-PETは無力です。
その他の部分でも、炎症を起こしやすい部位であれば、PETの結果だけでは「がんである」という診断はすぐには下せません。
逆に、がんであってもFDGの集まらないものもあります。
新しい検査で有用性が期待されていますが、「万能であり、これひとつですべてOK」というわけにはいかないのです。
PETでの
全身スクリーニング画像
画像提供:医療法人社団
ゆうあいクリニック
CTとPETの画像を重ね合わせた画像
画像提供:日本メジフィジックス株式会社