

CTの画像を一枚撮るごとにベッドを移動するのですが、このときに時間がかかると、胸部の場合は呼吸によって位置がずれてしまいます。ダブって撮られる部分や、飛ばされてしまう部分が出てくるのです。
これを防ぐためには一回呼吸を止めている間に一気に全体を撮影する(スキャンするといいます)のですが、初期のCTではいくつかの問題がありました。
線源と検出器にはそれぞれデーターをコンピューターに送るためのコードがついており、一気に何度もまわすと絡まってしまいました。
また、一度に大量のデーターが送られてきてもコンピューターが処理しきれませんでした。これらの問題が解決したのは1989年になってからです。
これらの問題が解決することによって、三次元的に連続なデーターが、ずれによる欠損なしに得られるようになりました。今度は線源と検出器が「ぐるり」だけではなく、「ぐるぐる」と回る中をベッドが移動します。装置のスピードが速くなったので、輪切りの厚さもより薄くすることができるようになり、精度も上がります。(精度をあげてばかりだと浴びるX線が増えますので、このあたりはケースバイケースです)
何故ヘリカルというのか。今まではちょうど「ぶつ切り」だったわけです。それが、今までの話を考えてもらうとわかると思いますが、身体の表面に螺旋を書いていくのと似た感じになります。
したがって螺旋(Helical:ヘリカル)と呼ばれるのです。スパイラルCTと呼ばれることもありますが、最近はヘリカルCTに統一されてきているようです。(ヘリカルとスパイラルは厳密には少し形が違うのです)

通常CT
特定の横断面を順次スキャンする

ヘリカルCT
体軸を中心に連続的ならせん状のスキャンを行う
