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 ■ ハンドルネーム:あさたろう様
 ■ タイトル:いろいろな意見が聞きたい  ■ ご投稿日:2007.02.18

メッセージ:
2006年7月に肺がんと診断され、左上葉摘出手術を受け、現在UFT服用中です。
2年前の春の健康診断で肺のレントゲンに影があると言われていたのに、去年までほったらかしにしていました。
病期は1Bと言われています。
今月から仕事(運送業)に完全復帰していますが、風邪をひいてしまうと、なかなか治りません。
これは、薬と関係あるのですか。

WJOG専務理事 医師 中村です。
風邪の引きやすさとか、長期化といったことと抗がん剤との関係を調査した研究はないと思います。
従って、資料を基に「そうです」とか「そんなことはありません」とか言うことはできません。
ただ、経験上は飲んでいない方とそれほど差はなかったように感じています。とは言え、これも先入観による感覚かもしれません。
最近読んだ推理小説の中の登場人物(老医師)が「薬と言うのは、役に立つ毒じゃ」と言っていましたが、これはまことにその通りなので、「役に立つ毒」が「軽度の悪さ」をしている可能性はあるかもしれません。
なんとも役に立たないコメントで申し訳ありませんが、現状の情報ではこの程度の答えしかできません。
しかし、熱を伴ったり、咳・痰が多くなったりする場合は、受診予定前でも検査に出かけるようにしてください。
風邪であれば良いのですが、まだ当分の間は、肺炎の併発や再発の危険は高い状態にありますから。

 ■ ハンドルネーム:こば様
 ■ タイトル:母の腺がんの治療について  ■ ご投稿日:2006.12.20

メッセージ:
59歳の母が9月にステージ3Bの肺腺がんと宣告されました。
右肺に胸水が有り、3リットル程水を抜き癒着術をしてから抗がん剤治療(カルボプラチンとパクリタキセル)を開始しました。
脱毛や手足のしびれ等の副作用はあったものの、4クールを11月下旬に無事終えました。
その時に撮ったCTをみると、前回と比べても目に見えて小さくなっている腫瘍はなく、さらに肺の壁に波をうったような新しい腫瘍ができていました。
しかし主治医はこのまましばらく何もせず様子を見て、何か症状がでたら次の治療方法を考えようとのこと。
素人の私がCTをみても抗がん剤の効果は無いようにみえ、新たな腫瘍もあり、元からの腫瘍もはっきりわかるぐらいの大きさであるのに、そのままにしていいのでしょうか。
最近は食欲もあまりなく、だるさもあるようで布団の中で過ごすことも多いですし、咳もよくでます。
日に日に元気がなくなっている気がします。母は知識がなく、すべての症状は副作用のせいだ、と信じていてそのうち咳も止まると思っているため、あえて受診する事も拒否しています。病院は家族に何の説明もしてくれません。
このような状況で何もしないと、症状が出たときに手遅れにはなりませんでしょうか。
また、このような場合は、余命はどれくらいでしょうか。
家族への説明を病院に申し出ているのですが、受け付けてもらえず困っています。


WJOG専務理事 医師 中村です。
胸水を伴うステージ3Bの肺腺がんの治療の目的は症状の緩和と、それに引き続いてできるだけの延命となります。つまり、完全な治癒は望みがたいのが現状なのです。

一方で、抗がん剤治療による副作用は、ほとんどすべての方に発生しますが、 目に見える治療効果は必ずしも得られるとは限りません。
ご本人を見ておられてお分かりとは思いますが、自覚的な副作用もかなりなものがあり、それが蓄積してきます。一定の治療を行った後は、たとえ目に見えた効果が得られなくとも、また例え進行しているようであっても、治療の続行は体力を限界以上に落とすことになり、寿命を縮めることにつながります。
だから、4コースくらいのところで治療をいったん終了にすることは大変多いのです。
「そのまま放っておいて良いのか?」というより、何かすると余計に悪い結果が待っているのです。

一点気になるのは、主治医の説明が受けられないということです。
現在の日本の医療事情では、これはありえないように思うのですが。

 ■ ハンドルネーム:家族代表様
 ■ タイトル:母の治療の選択について  ■ ご投稿日:2006.12.12

メッセージ:
肺腺がんの母(72歳)の治療方針について迷っています。
経緯は10月初め、老齢者の肺がん検診のX線で浸潤影を指摘され、掛かりつけ医で再確認後、紹介された病院でCT検査を受けました。
結果はさらに精密検査が必要とのことで、その後内視鏡検査(正常細胞)、腫瘍マーカー(異常なし)、CT針生検(肺腺がん細胞)で11月末になって肺がんと確定診断されました。
造影剤CT、骨シンチ、脳MRI検査の結果、2006年12月7日に臨床病期T4N0M0、ステージ3Bと診断されました。
遠隔転移、リンパ節転移は無いが、右下葉内に出来た肺がんが同一肺葉内で播種のように転移しているとのことです。
呼吸器科の先生からは切除は可能であり、手術を勧める(但し切除が延命につながるとは限らないとの条件付き)との意見です。
ところが、呼吸器外科の先生は普通この病期では手術はしない、合併症等の影響で命を縮める可能性もあり、胸膜等周辺に画像に見えない転移をしている可能性もあるとのことで、少なくとも手術を勧めるご意見ではありません。
また、外科の先生は手術をしないと1年ほどの命だともおっしゃいます。
本人、家族は内科の先生の手術可能の言葉に期待をしていたのですが、外科の先生の説明が一転するものであり、選択に迷っています。 一応手術の方向で手術日を選定いただいておりますが、手術予定が一杯で年内は無理なようです。
手術までの期間が長いことで、新たな転移の可能性も心配ですし、手術することによって1年とされる寿命が更に短くなるのも困ります。
かといって手術しなければ、延命の可能性は無さそうですし、どうしたものかと、悩んでおります。
本人の現在の症状は、最近になって時折、痰と咳が出ています。血痰ではないようです。
普通に生活していますが、疲れやすいようです。手術がいいのか、化学療法がいいのか、それとも何もせず痛み止めだけで天寿を全うさせる方がいいのか。
家族としては一日でも長く通常の生活をさせてやりたいと思っております。


WJOG専務理事 医師 中村です。
どの地域のどの病院でのことなのかがわかりませんので、断定は出来ないのですが、この場合はセカンドオピニオンを強く勧めます。さらに、手術するべきだというセカンドオピニオンが得られて、それをご本人・ご家族が受け入れられる場合は転院を希望するべきでしょう。
セカンドオピニオンを薦める理由は、外科と内科の意見が分かれているからです。
手術を受けるとした場合に転院を薦めるのは、その病院の外科は手術を避けようとしているからです。さすがに、嫌がっているものに何かをやらせるとうまく行く可能性は低くなります。
以上は状況に対する対処法のお勧めで、病気に関してはメールでは十分には分かりません。(これもセカンドオピニオンを薦める理由の一つです)
一般論として、同一肺葉内転移によるT4でステージ3Bであれば手術対象にはなりうるはずなのです。リンパ節以外に転移がある場合は通常は遠隔転移としてTNMではMのカテゴリーになるべきなのですが、このような場合のみ手術で切除が可能であるとしてTカテゴリーに残されているのです。(「可能である」のと「するべきである」のとは別問題ですのでご注意ください。)

化学療法の治癒に対する力不足を良く知っている内科医は「出来れば手術を」と考え、手術を拡大したときのトラブルを十分に経験している外科医はためらっている、と言う構図なのかもしれません。

さらに、70歳を超えておられて疲れやすいと言うことを聞くと、負担の大きな治療法は選択するべきではないと考えるかもしれません。
結局、求めておられる答えはご本人の全身状況を見て、ご本人の希望と意欲をお聞きした上でないと提案できないのです。これは主治医の仕事です。しかし、チームとしての主治医団の意見は分かれてしまいました。
これはもう一度別の意見を聞くべきだと思います。

年末が迫っていますので、どこの病院でも手術は来年になるでしょう。慌てるべきではありません。